ミャンマー開拓旅#1 タイ編〜旅の起点〜 – Expedition!!←最初から読む
ミャンマー開拓旅#4 タイ編〜国境地帯にブルーマシールを追う〜 – Expedition!!←前回のお話
無事目的だったブルーマシールを釣ることができた僕はトーと湖へ繰り出す事にした。
宿の軒先で寛いでいたサンゴップに挨拶し珈琲を飲みながらしばし談笑。
元気そうで何よりだ。
珈琲を飲み終える頃トーがやって来た。
燃料を調達し出船。
ココに来たからにはやっぱチャドーも釣っとかないとな。
カオレムには少しだけ寄るつもりだったのに居心地良過ぎてついつい長居してしまう。
ここのシンボルとも言うべき仏塔を横目にまだ肌寒い湖面を滑走。
朝一はプラーチョンを狙いに行く。
彼のプラーチョン好きは健在な様だ。
プラーチョンが居そうなシャローエリアを片っ端から打っていくがなかなかフックアップしない。終いには船が侵入不能な激シャローエリアに上陸し泥だらけになりながら釣りをする。楽しい。
日も高くなり魚の活性も我々の活性も急降下。
木陰にて一休み。
カオレムは広いなぁ。
トーから借りたプラーチョン用フロッグ。
カラーリングと愛嬌のある顔がとても可愛い。
体力が回復したら湖内でもトップクラスに湖流が効いている岬エリアに入る。
岬には寺院らしき建物がありココを守る番人の様なおじさんが居た。
ロンジーらしき物を履いているのでミャンマー出身なのだろうか?
優しくて渋いおじさんと世間話。もちろん僕は何言ってるのかさっぱりわからないがこう言うのは雰囲気だ。「うんうん。そうだよね」と頷いていると一応話は進むのだ。
おじ「そこら辺にカスープが沢山いるから投げてみろ」
言われるがままにキャストする我々。
はい。釣れましたw
僕にもヒット。
ジャンジャン釣れるんですけど www
岬の番人すげぇ。
番人どころか仙人なんじゃないのこの人w
十匹程釣り上げるとアタリが止まった。
日が傾きベストタイムになったチャドーを狙い船を走らせる。
時折呼吸が見られるエリアにタイ製ペラルアーを投げ込み高速巻きすると下から黒い弾丸がゴヴォ!!と言う爆発音と共に飛び出した。
うわっほーい!
更にもうワンヒットしたけど船際でバラシ。フックもグニャリ。あいや。
今日は締めにプラーチョンを釣って帰りたい。
いかにも居そうなややこしい場所へフロッグを落としていくとバシャ!とかポコン!とか可愛らしい音を出しながらバイトしてくる。
のらねえええぇぇぇ!と悶絶しながらやってたらトーが投げたフロッグがゴヴォ!!という低い音と共に吸い込まれた。
上手くフッキングは決まったがリールからラインを引き出し岸際のストラクチャーの間を縫って逃走を図るプラーチョン。
すかさず船を岸に付け水中へダイブし魚を追うトー。
ひとつずつスタックを解き無事彼の手中におさまった。
お?おぉ!?
プラーチョンじゃない!
コブラスネークヘッド(Channa marulius)
ココではプラーチョン・ヌンハオと呼ばれていた。
地味な体色の中に所々に黒いスポットがある。
そして尾にはフラワートーマンやピーコックの様な綺麗なスポットも。
羨ましいなオイw
俺も釣りたいぞ!!
帰りは岬によりカスープを1本追加し納竿。
さぁ帰ろう!!
宿に着くとトゥイとチェーが待っており今日の釣果報告会が始まった。
「どれどれ見せてみろ」と言った感じだ。
獲物は数匹持ち帰りトーのお母さんへのお土産に。
帰ってきてトゥイに聞いたがトーは10年間で初めてプラーチョン・ヌンハオを釣ったらしい。そんなメモリアルな瞬間に立ち会えた僕は非常にラッキーだ。
報告会が終わるとお決まりの乾杯。
ていうか君達、当たり前の様に飲み始めてるけど今日はクリスマスイブなんだがこんなトコにいて嫁さんや彼女大丈夫なの?
怒られても知らんよオレはw
プラーチョンキラーのフロッグ達。
カンチャナブリに在住のビルダーさんが作っているみたい。
特別よく動くって訳じゃないんだけど小振りでそこそこ重量もあり、これはこれで悪くない。
盛り上がる宴。
毎晩やってる気がするけどなw
チェーとトーが帰宅した後、トゥイがシンガポール帰りの彼女を連れ再びやって来た。
ミャンマーの少数民族であるカレン(カレン族について詳しくはミャンマー編で書こうと思う)出身の彼女はカレン語、ミャンマー語、タイ語、英語の4言語を操るとっても凄い人。
そしてめちゃくちゃ良い子だ。
何故こんな良い子がこの男と…笑
些かの疑問を感じざるおえなかったがお互い無いものを持っているという事で相性は良いのかもしれない。
くっそwww
翌朝はかなり冷え込み霧が発生。
日が出てくると一気に晴れ渡り暑い陽射しが湖面を照りつける。
先ずはトーが呼吸打ちで一本。
幸先いいなと思ったのも束の間、今日はかなり渋い。
これ以降チャドーからの反応は遠のいたのでプラーチョン狙いにシフト。
相変わらずカスープは良く釣れる。
湖のど真ん中にある避難小屋の様な場所で昼食。
どっかで見たことがあると思ったら初日にトゥイと釣りに行く途中にあった小屋だ。
アレはカオレムだったんだな。
昼飯はガパオとリオの鉄板コンビ。
ほぼ全域圏外なのに何故かこの小屋付近だけ4Gが飛んでるの意味わかんないw
アンテナなんて見当たらないのに不思議だ…
食後はしばし寝転ばって休憩。
ロケーション最高じゃない?
さて。行きますか!
昼からはまだ手を付けていないシャローのウィードエリアを片っ端から打っていく。
何度か乗らないアタリが続いたがなんとかフックアップ。
よっしゃあああ!
プラーチョンきたあああああぁぁぁ!!
ガッツリ!!
トー「次はあそこだ!エンジンかけろ!」
ナ「どうすんのコレw」
初めて知ったけどよくある船外機みたいにハンドルがアクセルじゃなかったんだな。ハンドルの下にピョコっと付いているのがアクセル。コレを親指で右方向に倒すとアクセルワイヤーが引っ張られてアクセルオンとなるらしい。
スターターロープを引っ張るも全然エンジン掛からないと思ったら何やらエンジンの後ろを指差していじれとの指示。
見てみるとコレ。
どうやら接触が悪いようだねw
次回来る時はプラグキャップ買って来てやろう。
さぁ行くぞー!
そんな感じで近くをランガン。
相変わらず出るけど乗らないプラーチョン相手にムキになっていると気付けば夕刻。
今日も一日楽しかった。
夕暮れ迫る湖面を滑走し宿へと急いだ。
また戻って来たい。
まだ帰ってもいないのにそんな風に思ってしまうなんて僕は相当ここが気に入っているんだと思う。
宿へ戻るといつものメンバーが待っていて釣果を報告し一旦解散。遊びに来ていたトゥイとそのまま飲んでいた。
ナ「毎日毎日いい加減彼女大丈夫なん?」
ナ「言葉選べよwwwwww」
誰か彼にNo problemという言葉を教えてやってくれ。
いつか彼女にぶっ飛ばされない事を祈るばかりだ。
夜が更けてきた頃にトーも自宅を抜け出し会いに来てくれた。
後で聞いたがトーの奥さんはめっちゃ怖いらしい。竿買ったらブチ切れてタックルボックスでぶん殴られて流血したとか言っていた。可哀想なトーw
そしてトゥイと僕とトーは丁度歳が一個違いだった様だ。どうりで妙な親近感がある訳だな。なんか3人で遊んでると兄弟の様な気になってしまう。
深夜に酔っ払ってついつい大声で話し出してしまう長男トゥイが三男トーに毎回怒られてるのが妙に面白かった。1番下が1番しっかりしてるというね笑
僕は明日早朝ここを発つ。
寂しい気持ちも手伝って今日のビールはいつもよりちょっぴり染みた。
翌朝
ミャンマーへ出かけるトーと一緒に宿を出た。
出発までの間、仕事中のチェーに挨拶に行く。滞在中色々僕の事を気に掛けてくれた優しいおっちゃん。次遊びに来たらまた絶対寄るよ!
チェーまたな!!
そしてトー、トゥイ。
君達のお陰で楽しい経験が沢山出来た。本当にありがとう。遠い国の兄弟達。
Thank you. My dear brothers.
ขอบคุณ. พี่น้องที่รักของฉัน
そして僕は次なる目的地を目指し車へと乗り込んだ。
ミャンマー開拓旅 タイ編 完