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【徹底解説】陸路でミャンマーからインドへの向かい方|移動手段から料金まで

ヌッコ
陸路でミャンマーからインドへはどうやって抜けるの?何日ぐらい必要?
Hiroyuki
その疑問、実際に現地を歩いてきた僕がお答えしましょう。

というわけで、今回は僕がミャンマーからインドへ陸路で抜けた時の事を振り返ろうと思います。

この区間は長年、政治的秘境地帯だった為、情報が乏しく僕が旅をした当時もどうやって移動するのかわからない状態でした。時間のある方は適当に行ってもなんとかなりますが、時間的制約のある方はある程度の移動時間を把握しておきたいと思うので、マンダレーからコルカタまでの全移動手段と時間、料金をここに記しておきます。

この区間を旅する方は必読…!

ミャンマーからインドへ陸路で国境を越えた話

まず最初にこちらをご覧ください。

これが僕が通ってきたルート。

なぜこのルートを選んだかというと理由は複数あるのですが、最大の理由はアジアハイウェイ1号線。これをたどっていく旅をしたかったからです。

アジアハイウェイ1号線とは何なのか?

アジアハイウェイ1号線とは東京日本橋からトルコ、ブルガリア国境付近を終点とする総延長20557kmの道を指してこう呼ばれているんですね。表記は「AH1」。
首都高速、江戸橋JCT付近に起点となるその標識を確認することができます。

僕は海外釣行のかたわら陸路で西を目指す旅をしています。
最終的にはポルトガルにあるユーラシア大陸最西端、ロカ岬までいきたいと考えていて、現在は細切れではあるけれど道中の全ての地点を繋いでいく旅をしている途中でもあります。

その過程でアジアハイウェイの存在を知り、どうせ向かうなら出来るだけここを通っていこうと考えました。理由はアジアを貫く大動脈になる予定の道だからです。
だからなんだという話ですが、具体的にいうとこの景色は数十年…。いや。もしかしたら数年後には見れなくなる可能性があるからです。

開発です。大規模な開発がされる前の現地の様子をこの目で見てみたかった。旅に出る動機としてはこれだけで十分でした。

ミャンマー〜インド間の国境が開通

この計画を実行しようと思ったのはユーラシア陸路横断の最大の鬼門である、ミャンマーからインド北東部への国境が正式に開いた2018年。

この国境は戦後から封鎖されており、バックパッカーの間では長い間、西へ向かう最大の障壁として立ちふさがりました。密かにこの国境が開く事を期待していた僕は、ネットを使いここに挑んだ旅人たちの動きを追っていましたが、僕が知る限りは通過できた人はほぼいませんでした。

ほぼというのは情勢により一時的に開いた事もあるらしいという情報があったからです。どちらにせよ旅行者が普通に通過するのは不可能な国境だったんですね。

したがってこの区間を旅する人間は航空機を使いバングラデッシュの首都ダッカかインドのコルカタまで一気に飛ぶのが一般的。なんとも悔しい。

しかし昨今のミャンマー民主化やインド北東部の情勢が安定してきたのを受けて2018年に正式に開通。この国境が開いたという情報を知った時、めちゃくちゃ心が震えたのを覚えています。部屋でひとり静かに歓喜しましたね。えぇ。

 

ミャンマーからインドへの移動手段

全行程を2週間でまわったのですが道中の移動は決して楽なものではありませんでした。

移動手段は全行程バスと乗合タクシー。
ここに詳細な移動手段を記しておくので、少しでも同区間を移動する方の参考になればと思います。

マンダレーからタムー/ミャンマー

マンダレーから国境であるタムーへはマンダレー市内北側にある「Thiri Mandalar Highway Bus Station」から直行バスが出ています。

南側にももうひとつバスターミナルがありますがそちらからは出ていないようなので注意してください。
僕は間違えてそっちに行ってしまいました。

15時にバスターミナルを出発し到着は翌日朝6時。
タムー(ミャンマー側)〜モレ(インド側)国境までは途中休憩や食事などを含め15時間のバス旅になります。

夜中にカレーミョという町に寄って荷下ろし。なぜか叩き起こされ車外で荷下ろしが終わるまで待機させられました。よくわからん。

国境へ近づけば近づくほど道は悪くなっていきましたが、この区間は概ね快適なバス旅です。道はアジアハイウェイと呼ぶには些か荒れすぎだと思いますが。。。

出発時間 15:00
到着時間 翌6:00
所要時間 約15時間
料金 23300チャット

モレからインパール/インド北東部

タムーへ到着したらリキシャを使い国境へ向かいます。

ここが長年旅人達を拒み続けたミャンマーインド国境です。

まだスタートしたばかりですが、僕にとってはひとつの夢が叶ったので、すでに達成感でいっぱいでした。

無事インドへ入国したら早速モレの町へ歩いて向かいます。
町までは歩いて10分ほどですが、道中右手側にお店が何軒かある広場があります。

この先のマニプール州、ナガランド州は禁酒州なのでビールが飲みたい方はここで最後のビールを飲んでおくといいですね。

町の中心まで来るとミニバンやリキシャが沢山いるのでインパールに行きたいことを告げれば案内してくれます。

この付近を目指していくとタクシーやリキシャがたくさん停まっています。
両替する場合はリキシャのドライバーに言えば連れて行ってくれるので、ここで両替しておきましょう。
レートも結構良かったので問題ないです。

インパールまでは約4時間、料金は400ルピー。人が集まり次第出発です。

モレからインパールまでの道は結構な山岳地帯ですが、特にしんどい感じはない割と快適な道でした。

ただクネクネしているので乗り物酔いする人はかなりヤバイかもしれません。同乗者は吐きまくっていたので不安な方は酔い止め必須です。

出発時間 集まり次第出発
所要時間 約4時間
料金 400ルピー

インパールからシロン/インド北東部

インパールからはナガランド州コヒマ〜ディマプールを経由し、メガラヤ州シロンまで行きました。
今回は時間の都合上コヒマへは寄れなかったのですが、コヒマからディマプールまでの交通手段もあるようなので時間がある方はぜひ。

インパールからの長距離バスはこのタンファホテル前のチケット売り場から出ています。

朝10時半頃出発し、シロンに到着するのは翌日朝7時頃になります。
休憩、食事時間含め21時間の長旅です。

この区間がこの旅最大の難所でした。

このルート上にはアジアの秘境ナガランド州があるのですが、州都コヒマは山岳地帯の頂上付近にあるため、東から来ようが西から来ようが険しい悪路を通る事になります。僕が通った2019年春頃は出発してから15時間はずっと悪路でした。これは本当にこたえた。。。

クネクネ道と未舗装路でずっと上下左右に揺さぶられるもんだから、寝落ちしてもすぐにどこかに頭を打ち付けて目が覚めます。そしてみんな窓から身を乗り出して吐きまくってますw苦手な人は酔い止め絶対必要です。

この時はコヒマからディマプールの間はずっと工事をしていたので、もしかしたら今頃は快適な道に変わっているかもしれないですね。

出発時間 10:30
到着時間 翌7:00
所要時間 20時間30分
料金 900ルピー

シロンからダウキ/インド

メガラヤ州シロンからバングラデシュとの国境ダウキまでは乗合タクシーが出ています。

乗り場はこちら。

わからなくても「ダウキ」とか「バングラデシュボーダー」とか言ってれば誰かが教えてくれます。

ダウキまでは乗客3人でシェアしひとり350ルピー。
所要時間は約2時間。

この区間は道も整備されメガラヤの高地から眼下にバングラデシュを望みつつの快適ドライブ。

ダウキに到着したらダッカまで行けるくらいのお金をバングラデシュタカへ両替しておきましょう。
国境を越えた先にも両替してくれるところがあるっぽいのでそちらでもOK。

出発時間 集まり次第出発
所要時間 約2時間
料金 350ルピー

タマビルからシレット/バングラデシュ

ダウキからタマビルの国境越え。
以前はビザを事前に取得する必要がありましたが、現在はアライバルビザが取れるようになっているみたいです。

バングラデシュに入国したら一旦シレットという地方の町へ向かいましょう。

国境からの交通手段はタクシーを使いました。というかそれ以外選択肢がなかったというのが正しい。
バスはないのか?とタクシーのドライバーに訪ねたんだけど「無い」と。
他に手段がなかったのでガッツリ足元を見られ2500タカ取られました。

タクシーで行かれる方はタマビルのイミグレーション付近にタクシーが停まっているので交渉して乗り込みましょう。

後に知った事実ですが、どうやらバスも一日数便運行しているらしくシレットまで80タカ程で行けるらしいです。
走り出したらすぐに国境に向かうバスとすれ違ったので、おかしいなと思ったんですよ。
30倍もとられたじゃねーかw

急ぎじゃなきゃバスを使いましょうね。。。

所要時間 約2時間
料金 2500タカ

シレットからダッカ/バングラデシュ

シレットからダッカまでは鉄道、バス、タクシーなど移動手段の選択肢は多いです。

今回は鉄道が一杯だったのでバスで向かうことにしました。

バス乗り場はこちら

シレット駅のすぐ隣にあるのでわかりやすい。ものすごい数のバスが入り乱れているので「ダッカ!ダッカ!」と叫んでいる方に行ったら案内してくれます。

出発時間 常時
所要時間 8時間
料金 350タカ

ダッカからベナポール/バングラデシュ

「日本人宿 あじさい」から徒歩圏内に国境行きのバスチケット売り場があります。

出発もチケット売り場の前からです。
ベナポールまでのバスとコルカタまでの直行バスもアリ。今回は直行バスを利用しました。

チケットはダッカからベナポールまでと、ペトラポールからコルカタまでの2枚に分かれていて確か総額1600タカぐらいだったかな?

出発時間 23:30
到着時間 翌7:00頃
所要時間 約8時間
料金 1300タカ

ペトラポールからコルカタ/インド

インドに入国したら待機しているバスに乗り込みコルカタに向かいます。
所要時間は途中休憩を挟みつつ約4時間ほど。サダルストリート付近で降ろされます。

ペトラポールからコルカタまでは鉄道で2時間、料金は20ルピーなのでこの区間はバスを使わなくてもいいかもしれない。バスだと絶対座れるメリットがあるけど時間かかるしね。

出発時間 集まり次第出発
所要時間 約4時間
料金 300タカ程度

 

マンダレーからコルカタまでの陸路移動は2週間あれば余裕

今回、僕はマンダレーからコルカタまでを旅をしましたが、この区間は2週間みておけばそれなりに余裕を持って旅することが可能だと思います。実際に僕は途中少し釣りもしつつ8日程でコルカタまで到達できました。

もう少しゆっくり旅をしたかったのですが、情報不足で先の予定が見えなかったのとサイクロンなどの影響で駆け足気味になってしまったのが心残りではあります。このエリアにはまた行く予定があるので次回はもう少しゆっくりと旅ができるといいなと思っています。

現在は様々原因が重なり、ミャンマー⇔インド間の国境は再び閉じてしまったようですが、収束したらまた自由に行き来できるようになってほしいですね。

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