マレー半島縦断鉄道釣旅#1〜Thailand to Singapore〜 – Expedition!!←最初から読む
荷物をまとめKLセントラルへ。
今日の目的地はマレーシア南端の町、ジョホールバル。
途中グマスという駅での乗り継ぎ時間を含め約9時間の旅だ。
KLセントラルを昼頃出るのでそれまですぐ近くにあるインド人街、ブリックフィールズを見に行く事に。まだ朝早いので人もまばらだったけど確かに街並みはインドっぽい感じ(インド行った事ないけど)朝飯にカレーを食べようと駅から少し歩いた所にあるカレー屋に向かう。
到着すると朝から大音量のインドっぽい曲が路上に響いている。賑やかだ。早速店に入るが特に誰が注文を取りに来るわけでもなくシステムがイマイチわからない。後から来る人を参考にしていると好きな物を皿に盛って後から店員が会計に来る様だ。大盛りとかは店員が見た目で判断しているのか疑問ではある。
我ながら盛り付けにセンスが無さ過ぎてビビる。そして完全にルーを入れる場所を間違えている感。
味は本格的なインドカレーでスパイスが効いてて凄く美味しいし値段もリーズナブルで財布に優しい。
食後は裏道に入ったりしながら付近を見て回った。
こちらも朝から爆音の謎歌が鳴り響いている。
異国感全開の音楽で微妙にCDが欲しい気もする。
一通り見て回りKLセントラルへ戻ってきた。
冷房の効いたスタバで休憩し発車15分前には改札前へ。
KTMの改札は事故防止か乗り間違え防止かはわからないが電車が来る寸前まで改札は開かない様になっている。だもんであまり早く来ても開いてないから意味ないんだけど一応外国だし早め行動していて損はない筈。
時間5分前位になるとゲートキーパー的おっさんが改札を開けたのでホームへ降り、停まっていた電車に乗り込んだ。
上着やら水やらをスタンバイし早く出ないかなぁとリラックスしていた時、ふと前方天井に付いているディスプレイが目に入った。
EG9024…Padang……あ..あれ…?
一瞬意味がわからなかったが何か危険が差し迫っているような気がして隣に座っていたマダムに訊いてみた。
この列車はどこ行きですか?
マダムはハッキリとした口調でパダンベサールよ!と答えた。
僕は辺りにちらけた荷物を大慌てで片付けて急いで外へ飛び出した。
近くに居た駅員に11:53発のグマス行きはどれですか?と尋ねると「次の電車だ。今遅れているんだ」と教えてくれた。車両番号を確認して居なかった自分が悪いが危うくまたパダンベサールへ戻るところだった。
グマス行きEG9321号は約20分遅れでホームへ入ってきた。走り出してすぐは高層ビルやコンドミニアムなど都会的景色が続くが小一時間も走れば一面緑の光景に変わる。途中途中の駅にはレトロな車両が停まっている。
昔はこの路線もこいつが引っ張っていたのだろうか?
後で気付いたけど僕の乗っていた車両には食堂車もあった。
KLから2時間ほど南下しGEMAS駅で乗り換えの為下車。電化工事はまだ此処までしか完了していないのでETSとはココでお別れ。
これから南へは再びディーゼル機関車の旅になる。
乗換え時間があったので街をふらふら。
商店街の終わりまで来ると釣具屋を発見した。マラッカが近いせいかソルト系の品揃えがメインだったが中にはトーマン用のルアーなどもあった。店主のリムさん。
昔、日本に釣りに来たこともあるらしくとても親切な方で周辺の釣物について色々と教えてくれた。店内にいた地元の釣好きとも仲良くなったのでまた訪れたいと思う。
列車の発車時刻に合わせ駅へ戻る。
車内が寒いといけないのでゴアテックスの上着を取り出そうと思いザックをあさるが見つからない。記憶を呼び起こすとさっき乗って来たETSに置いて来てしまった様だ。終点だったのでもしかしたら清掃員が見つけて駅で保管されているかもしれなかったが気付いた時にはJBセントラル行きの列車が来る1分前だった。
一緒に色んなところに行ったウエアだったのでちょっとテンションが下がったがホームに入って来た先頭車両が渋すぎて写真を撮るのに夢中になった。撮鉄の気持ちが少しわかった様な気がする。
上着は釣具屋で仲良くなった友人にもし見つかったら使ってくれと連絡し列車に乗り込んだ。グマスからJBセントラルまでは約4時間。
ETSより速度は遅くなったが列車は南を目指し順調に走る。上着がないので冷房が死ぬ程キツイ。小さくなりながら耐えているとやがて日が落ちて辺りが薄暗くなり始めた。寒いし景色も見えないしなかなかにツライ。凍死寸前でJBセントラル駅に到着。
マジで冷蔵庫です。物凄い立派な駅舎。
駅からすぐ近くの宿へチェックインし晩御飯を食べに町へ出る。
宿近辺をブラついているとジャラン・メルドラムという通りに沢山の飲食店が出ているのを見つけた。
適当な店へ入りサテを肴に晩酌。
約10日間の日程で南へと向かってきたマレー鉄道の旅。
一応の終着駅とされているのはシンガポールへ渡った直後のウッドランズチェックポイント駅なのだが入国してすぐゴールというのもなんかしっくり来ないので自分的最終目的地はマーライオンやマリーナベイサンズをのぞむマリーナ湾にする事にした。
ウッドランズチェックポイント駅から少し離れた所にあるMRTの駅まで行けばまだ先に線路は続いていたからだ。
対岸にはシンガポールが見える。
明日はいよいよ3ヶ国目に突入だ。