東南アジア釣遊記 カンボジア編#1〜陸路シェムリアップへ〜 – Expedition!!←最初から読む
国境での一悶着を終えタクシーはシェムリアップまでの一本道を走り出した。
カンボジアは右側通行、左ハンドルなんで多少違和感がある。交通状況は結構な無秩序。対向車が来ているのに反対車線に飛び出してパッシングとクラクションで俺様が通るぜぇぇぇ!と言わんばかりにアピール。最初はくっそ怖いんですけどwとか思っていたがそれが延々と繰り返されるんでその内慣れて来て寝たwww
暫くして眼が覚め窓の外を見るとバイクに連結されたトレーラーに木の板が敷いてありその上でパンツ一丁の男が大の字で爆睡していた。決して路面状況がいいわけでは無いのにだ。
慣れって凄い。
相変わらず通りには特に何も無く、度々現れる商店の看板に貼ってある美味しそうなカンボジアビールとアンコールビールのポスターにゴクリ…としながらひたすら真っ直ぐ進んだ。
2時間ほど走るとタクシーはシェムリアップの町へ到着。そのまま中心地に行ってくれるのかと思ったら大通り沿いで強制停車した。そしてそこにはトゥクトゥクの運転手達が待ってましたとばかりに待ち受けて居た。
国境からここまでの一連の連携プレーに頭が下がる。
とりあえず繁華街であるパブストリートまで100Bだと言うので恐らく多少ぼったくられている気はするが乗せて行ってもらうことにした。
どこか砂っぽい通りを走り抜け目的地まで到着すると運転手はしきりに今日泊まるホテルは何処か?明日はアンコールワットに行くのか?と聞いて来た。
「まだ何も決めてないんだ。すまん。」と言うと俺がアンコールワットに連れてってやる!明日朝ホテルまで迎えに行くからホテルはどこだ?と来た。
「だからまだホテルもとってないんだよ」と言うと取るまで待ってるからとしつこく食い下がるおっちゃん。絶対に逃がしたくない模様w
とりあえずこのポイペトから続く恐らく仕組まれたであろう何かから脱出しないと後々面倒が起きそうな気配がしたので強引に約束の100Bを渡しトゥクトゥクを降りた。運転手の悲し気な顔に少し心が痛んだが背に腹は変えられない。
わりぃ。おっちゃん。
運転手と別れパブストリートへ向かった。
初めて足を踏み入れたパブストリートはやはりシェムリアップの繁華街であった。欧米人好みの店が立ち並びそこかしこから重低音の効いた音楽が鳴り響く謂わばタイのカオサン通りの様な感じかな。
そして夏休みの日程が偶然1日被っていた地元の友人達が近くにいるらしく合流する事になった。
パブストリートを軽く見てまわりメインストリートであるシヴォタ通りに出ると突然のスコール。
雨宿りで入った店でカンボジアビールを飲みながら友人達を待ち無事合流。
地元以外で会う事になるとはなんとも不思議な感じだ。
友人はシーさんという日本語ペラペラのガイドさんを連れておりコレからショーを見ながらご飯が食べれる所に行くけど一緒に如何ですか?と声を掛けてもらった。
ガイド料も払っていないのに些か恐縮な気持ちになったが初めての土地で街を知るいい機会なのでお言葉に甘えて合流させてもらった。
シーさんは従業員を抱え、プノンペンを拠点にカンボジア国内のガイドやレンタカー会社を経営する方。とっても物腰が柔らかでカンボジアの事なら何でも知っている頼れる人だ。
ショーはアプサラダンスと呼ばれる指の動きが独特なカンボジアの古典舞踊。
カンボジア古典舞踊は、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されている。カンボジアの舞踏には、古来より、宮廷の儀式で舞われた王宮古典舞踏と、庶民に受け継がれた民族舞踏の二つの流れがある。カンボジアの宮廷古典舞踏は、アンコール時代、王や神々への祈りのために舞われ、以来王宮で大切に保護されていたが、クメール・ルージュの弾圧の対象となり、9割の舞踏家や楽師の命が失われ一時滅亡の危機に陥る。しかし、1980年、王室や生き残った舞踏家たちにより、王立芸術大学が再開し、古典舞踏も蘇る。 ※Wikipediaより抜粋
伝統舞踊を見ながら美味しいご飯を食べ、軽く飲みに行き、シェムリアップ初日からおおいに楽しい夜になった。
明日もシーさんの御厚意でアンコールワットを案内してくれるらしい。非常に楽しみだ。
翌日。
集合時間より大分早く目が覚めた。
朝食を食べようと宿の周りを散策すると1ドル〜2ドル程度で食べれるレストランを見つけ入ってみた。
生春巻きとチャーハン。
普通に美味しい。というかこのクオリティで1ドルとか2ドルはかなりコスパが高いと思う。
WiFiも普通に飛んでいてかなり快適だ。
明日からしばらく通いそうな気しかしない。
食後は朝の町を散歩。
現在カンボジアは雨季らしく酷暑だった日本より遥かに涼しい。因みに暑い時期は45度くらいになるとか。はんぱないぃぃん。
そのままふらふらとシェムリアップ川を見に行ったのだけどやっぱり航空写真で見た通りの濁った川だった。
水面を覗き込んで居ると小さい魚が逃げていく姿が確認できたので魚自体はそこそこ居る様子。
帰りは川の隣に面しているオールドマーケットに寄り道。
まだ朝も早くお客もまばらだが市場の中へ入るとそれなりに人は居て活気付いていた。
衣類が売っている横はすぐに食品売り場だったり。
そのまま奥に入っていくと肉や野菜、魚などが所狭しと売られている。
ジャイアントスネークヘッドが大量に売られていたので産地を聞いたらトンレサップ産の様だ。
ひと通りフラついて市場を後にした。
昨夜あれだけ賑やかだったパブストリートも夜の面影は全く無い。
一旦宿に戻り支度をして友人達と合流。
アンコールワットへ向かう前に入場チケットを買いに寄り道。
入場料は 1日券 37ドル 3日券 62ドルだった。
こんな感じのチケットで入場するとチケットの端にパンチで穴が開けられる。※写真は2日目終了後撮影
駐車場に車を停めて徒歩で向かう。これが結構遠いんだよね笑
数百mあるお堀を渡り外側の門をくぐると敷地の中心部に見たことがある建物が現れた。
デカイ。
内部へ入ると寺院を支える柱に古代クメール文字と女神アプサラが彫られていた。
かなり昔の文字らしく今のカンボジア人でも読む事は出来ないらしい。
寺院の至る所に彫られているアバターと呼ばれる人物像。踊っているのがアプサラでそうじゃないのがアバターなのかな?アバターって言うとあのアバターしか出てこないけど笑
こんな建物つくるなんて古代の人達凄過ぎる。
至る所に彫られている精細な彫刻や壁画。その工程を想像するだけで気が遠くなる作業なのがわかる。
遺跡の周りで元気よく遊ぶ子供達。この後手前のブランコみたいなのに乗ってカッコイイ所を見せてくれようとしたのだけど木にくくりつけてある紐が切れて頭を強打するという事件発生。特に怪我はなかったみたいだけどめちゃくちゃ心配したよw
次はアンコールワットから少し走ったところにあるタプローム遺跡。ラピュタのモデルになったとかならないとか。
長い年月をかけて遺跡を侵食する木々。
タプロームは結構荒れていて補修作業の箇所が多々あった。シーさん曰く崩れてもおかしくない場所もちょくちょくあるらしい。
そう思うと侵食されているというよりかは寧ろ木々に支えられているのかも知れない。
タプロームを出ると一気に空が暗くなり激しいスコールがやってきた。
しばらく止みそうにないので遺跡巡りは終了し夕飯を食べに町中へと戻ってきた。友人リクエストのシェムリアップにある日本人がやっているという寿司屋の心さんへお邪魔した。
海外で寿司ってなんか微妙なイメージがあったのだけど日本人がやっているだけあって美味しかった。値段もリーズナブルでシェムリアップで日本食が食べたくなったらまた来ようと思う。
食後はナイトマーケットをフラフラしお土産を買う友人と店員との値引き攻防を観戦。
締めにたまたま見つけたラーメン屋さんで一杯。
友人達は明日朝、シアヌークへ移動するらしくここで解散する事になった。
1日だったけど非常に楽しく過ごす事が出来たし色々世話になってしまった!ありがとう!!
そして案内してくれたシーさんにも感謝!!
さて。明日からはまた単独行動。
先ずは釣りする場所を探さないと。